お菓子作りの砂糖って何を使っても大丈夫ですか?

生徒さんからよくある質問に御答えします

小平市のお菓子教室(東京)スタジオジェンマの高橋教子です。

ご覧いただきありがとうございます。

生徒さんからよくいただく質問をブログにお答えしています。

砂糖について

例えば基礎的なパウンドケーキを教室で作るとします。

例えばレシピはこんな感じだったとすると、砂糖の部分は粉砂糖ということになります。

 

バター塩分不使用のもの   100g

粉砂糖           100g

全卵            100g

バニラオイル         数滴

薄力粉            90g

アーモンドパウダー      20g

 

そうすると生徒さんからこんな質問をいただきます。

先生の教室で粉砂糖を使っていますが自宅では普通のお砂糖でもいいですか?

という質問が多いですね。

次に「グラニュー糖でもいいんですか?」「うちは茶色の砂糖なんですけど大丈夫ですか?」

という質問でしょうか。

教室で聞いていただければこう答えます。

 

「ダメではありません。作れなくもないです。ただ、同じ味や食感にはなりません。

教室で作ったものと同じにしたい場合は同じ材料でないと柔らかさや甘さが変わってしまいます」

 

どういうことでしょうか。

文字の通り本当にダメではないんです。作れることは作れます。

下記の動画を用意しましたのでご覧になっていただければと思います。

 

 

グラニュー糖と上白糖の違い

動画で説明していますのでご覧ください。

動画をご覧いただけない方のために簡単に書きますと、砂糖は原料糖(サトウキビやサトウ大根)から作られますが、最初は不純物やミネラルが多く、色も茶色です。

徐々に生成を繰り返し氷砂糖のような純度の高い砂糖が出来上がるわけですが、氷砂糖の細かい結晶がグラニュー糖、粉になったものが粉砂糖です。なので、グラニュー糖と粉砂糖(純糖と書かれたもの)は同じ成分と言ってよいのですし、ほぼ蔗糖でできています。

上白糖はそこにグルコースシロップのような転化糖を加えてしっとりさせます。

また転化糖は蔗糖に比べ甘さを強く感じます。

なので、ケーキにしたとき、クッキーにしたとき、シロップのしっとりさと、粉砂糖より強い甘さを感じます。

そこが違うところです。

茶色の砂糖で作るともちろんそのミネラル分が残っていてよいと思われる半面、

雑味(悪い意味ではないです。複雑なと書いた方がいいのかもしれません。)を感じるパウンドケーキが出来上がります。

グラニュー糖系の砂糖は上品な甘さが特徴です。

ただグラニュー糖は粒がバターに溶けないので、”シュガーポイント”といって

ケーキやクッキーの表面にツブツブが残ることがあります。

そして砂糖は焼き色が強く着くため、グラニュー糖が残っている部分だけ他の部分より茶色が強くなるので、ポツポツと茶色い部分ができるのでシュガーポイントと呼ばれます。

 

なのでバターケーキやクッキー生地にはグラニュー糖と同じ成分でも粉になった状態の粉砂糖を使うというわけです。

 

どちらも、どれが良くてどれが悪いということではなく、どういう味にしたいからどの砂糖を使うという具合に使い分けるのが良いことになります。

 

砂糖と書いてあったらどの砂糖を使うのが良いのでしょうか?

お菓子のレシピ本には決まりがあって、「砂糖」という表記で書いてあった場合、

基本的には「上白糖」をさします。

上白糖以外の砂糖を使用する場合のみ、きび砂糖、グラニュー糖など、使う種類の砂糖を記入するということです。

ただ法律ではなく、出版業界での同意という程度なので、それに準じていないものもありますので注意しましょう。

本の後ろの注意書きに「この本の砂糖は○○糖を使用しています」など特定の砂糖を指定している場合もあります。

下記の本は本の校正をするライターさんたちが、レシピを書く料理家さんたちに」

こういう風に書いてもらえるとなおさなくて済むという観点でこういう決まりにしましょ。

と出版した本です↓↓ ここにも砂糖と書いてあったら上白糖のことと明記してあります。

これから先生を目指している方も、先生でレシピ本を出版したいとお考えの方などは

ご覧いただいてもよい本なのではないかと思います。

編集さんにあの先生はレシピが見やすくっていいわと好印象を与えられるかもしれませんよ。

 

・・・と話が少し横道にそれましたが、

ポイントは、使う砂糖の種類によって味も違えば食感も違うケーキが出来上がるということです。

レシピは作った人が食感も意図して書いていることも多いです。

変えるのはもちろん自由ですが、違うものになるということは知っておいた方が良いと思います。

*Written by スタジオジェンマ高橋教子*

 

 

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